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虫歯や口臭の原因は、歯みがき不足だけじゃない?
2015/10/07更新
『カラダ美人のモト』 連載第2回
口もとは見た目年齢を左右する重要パーツ! 口まわりのシワばかり気にされる人もいるかもしれませんが、シワと同じくらい印象を左右するのが、実は口の中なんです! 虫歯や歯肉炎、口臭などがあると、人前で口を開くのもなんだか不安になってしまうもの。痛みや腫れなどの症状によって、仕事に身が入らなくなってしまうことも……。今回は、気になる口の中の健康がテーマです!
お口のトラブルの原因は、ストレスかも?
きちんと歯みがきしているつもりなのに、虫歯ができてしまう。疲れると歯ぐきが腫れて痛む。こんな経験はありませんか? その口内トラブル、もしかしたらストレスが隠れた原因かもしれません。
私たちの口の中は、常にだ液でうるおった状態になっています。だ液は、デンプン質を分解する消化液として働くほか、歯についた食べカス・プラークなどの汚れを洗い流したり、口中の細菌の繁殖をおさえたり、さらには歯の表面を再生して(再石灰化)虫歯になるのを防いだり、とさまざまな働きを担っている大切な存在です。

ところが、ストレスを感じると、だ液の分泌量が減り、口の中がカラカラに。だ液によって守られていた口内のバランスがくずれ、虫歯や歯肉炎になりやすくなったり、細菌が増えて口臭が強くなったりと、困ったトラブルが頻発するようになってしまうのです。
バリバリがんばっているときこそ注意が必要!
だ液の分泌量は、自律神経の働きと深く関係しています。仕事や育児にバリバリと気を張っているときは、交感神経優位の状態。カラダは「消化どころじゃない!」と戦闘モードに突入して、だ液の分泌量は低下します。
だ液がしっかり分泌されていないと、食べものも飲み込みづらくなり、消化液が足りないのでおいしさも半減。さらに、忙しいときや疲れているとき、緊張しているときは、ゆったり食事をすることもままならず、パパッと流し込むように食べてしまう……。ストレスフルなときほど、口腔環境はすぐに悪化してしまうことを気に留めておかなければなりません。
反対に、穏やかにリラックスしているときは、副交感神経が優位になってだ液の分泌量も増えます。忙しいときも、できるだけ気分を切り替えて、ゆったりとリフレッシュする時間をとることが大切です。また、食事のときにはよくかんで、だ液の分泌を促して。食事をゆっくり味わって食べることを意識するだけで、気持ちにも少しゆとりが出てくるものです。
また、だ液の分泌を増やす工夫として、口の中で舌を動かしたり、耳周辺やあごの下を痛くない範囲で指圧したり、軽くマッサージすると、だ液の分泌を促すことができます。
プロのケアも取り入れて、虫歯&歯肉炎予防
仕事に育児に家事にと、毎日が忙しい大人女子世代は、日々のケアに加えて、定期的にプロのチェックを受けることも大切。気をつけていてもストレスによって、虫歯や歯肉炎になりやすくなっている可能性もあります。
また、毎日念入りに磨いているつもりでも、磨き残しがある場合も。歯医者さんに行くと、だ液検査で虫歯になりやすいかどうかなど、口腔環境を調べることができます。一度、自分の体質や口腔環境を調べてみると、虫歯予防や歯周病予防のための対策もとりやすくなりますね。ずっと健康な歯と歯ぐきをキープしていくためには、定期的な検診や歯石クリーニングもおすすめ。

虫歯になってしまってからでは、治療にかかる時間もお金も大変。何よりあの痛みは……できることなら味わいたくないものですよね。
ストレスケアと毎日の歯みがき、そして定期的な歯科検診の3本柱を習慣にして、口もとに自信が持てるカラダ美人になりましょう!
【もっと知りたい! カラダ美人の基礎知識】
自律神経ってなに?呼吸や消化、体温調節、代謝など、無意識のうちに行っているカラダの活動を調節している神経のこと。活発に活動しているときや、ストレスや緊張を感じているときに働く交感神経と、安静にしているとき、リラックスしているときに働く副交感神経の2つがあります。この2つはお互いにバランスをとって働いており、どちらか一方だけが優位に働いてしまうと、カラダの調節がうまくいかず、さまざまな不調があらわれます。
プロフィール
株式会社ウェルネスライフサポート研究所
代表取締役 加倉井 さおり http://wellness-happydream.com/

保健師、産業保健指導者、心理相談員として、これまで多くの企業や自治体等で女性の心とカラダの健康相談やセミナー企画などを手がけ、講演や研修実績も1,800回を超える。女性の「健やかに、自分らしく、幸せに生きる」をテーマに、WOMANウェルネスプロジェクトも立ち上げ、カラダだけでなく、心に寄り添ったあたたかなアドバイスで働く女性たちを勇気づけている。3人の男の子を育てるワーキングマザーでもある。著書に「小さなことにクヨクヨしなくなる本」(かんき出版)がある。