【防災の日特別編:第3回(最終回)】防災のプロが家庭で実践している、防災の知恵とは?

2015/09/09更新 防災の日特別編3

9/1(火)は防災の日。東日本大震災を経験してから、防災のことをより真剣に考える人が増えたのではないでしょうか。 そこで、防災の日特別編として、防災アドバイザー山村武彦先生による全3回の連載を掲載します。 山村先生は『みんなの防災事典』『新・人は皆「自分だけは死なない」と思っている』の著者であり、テレビや雑誌でもおなじみの方です。 最終回である第3回目の今回は、山村家で実践している「防災の知恵」をご紹介します!
第1回 防災のプロが語る、防災グッズを選ぶ前に知っておきたいこと
第2回 防災のプロが認めた、女性に役立つ「最新・防災グッズ」とは?

“減災”対策には、①耐震性に優れた建物に住む、②「命の通り道」を確保する

 連載2回目の最後に「災害を減らすための対策」、つまり事前の“減災対策”が、これからは必要だという話をしました。安全な住まいを選び、その家をより安全な場所にしていくこと、が求められるのです。
 安全確保のために最低限守っていただきたいのは、①耐震性に優れた建物に住むこと。そして、②「命の通り道」を確保することです。

 まず、なぜ耐震性に優れた建物に住むべきかお話しましょう。私が実際に現地に足を運んだ阪神淡路大震災。この地震で亡くなった方の87.8%は、1981年以前に建てられた古い木造家屋の倒壊によるものでした。地震が人を殺すのではありません。脆弱な建物が人を殺すのです。
 犠牲者の声なき声を、我々は教訓として活かさねばなりません。よって、私たちが取れる選択肢は2つ。①1981年以降の新耐震基準を満たした住居を選ぶ、②1981年以前の住居の場合は耐震改修する。これを徹底するようにしてください。

防災対策をする家族事前の“減災対策”をしっかりしましょう。

「命の通り道」を確保! 命を捨てるな、物を捨てろ!

 「命の通り道」とは、玄関までの逃げ道のことを指して私がつけた言葉です。細い廊下に荷物がたくさんあったり、ガラスの置き物があったり……。思い当たる人も多いと思います。
 普段では気にならないこういった荷物が、地震が起きた場合は、あなたの命を左右しかねません。特にガラス製品などは、地震で壊れて飛散した場合、大きなリスクとなる可能性があるのです。そのため、ガラス戸には飛散防止フィルムを貼るようにしましょう。

 そして何より、余計なものは置かないこと! 「命を捨てるな、物を捨てろ」とは、私の口グセですが、1年に1度は「防災の大掃除」を心がけてください。防災の日の習慣にするのもいいかもしれません。

 各部屋の出入り口も同じこと。入口を塞ぐような荷物は置かない、落下するようなものは掛けない。地震の場合、倒壊以外では火災が起きたときの逃げ遅れがリスクとなります。火災があった時の「命の通り道」を決め、あらかじめ整理整頓しておきましょう。外部では風向きに応じて2方向への逃げ道を考えておくと安心です。「持ち出すものは命だけ」。くれぐれもお忘れないように!

玄関前の防災対策玄関の前には物を置かないこと。「命の通り道」を確保をしよう。

凍りつき症候群にならないために

 いざという時に、落ち着いて適切な行動を取れる人はわずか10%だと言われています。15%が取り乱し、残りの75%は呆然と立ち尽くしてしまうのだそうです。事実、東日本大震災でも、津波が迫っているのに逃げずに止まっている人の映像が印象に残っています。

 この呆然と立ち尽くしてしまう状態を、凍りつき症候群と呼びます。凍りつき症候群になって逃げ遅れるか、落ち着いて行動して助かるか。その分かれ目を決めるのは、日々の練習と意識です。緊急地震速報のたびに玄関へ退避しドアを開ける。これが習慣づいていれば、緊急時にもきちんと動けるでしょう。

 玄関へ逃げることが習慣づいていれば、「命の通り道」の確保ができているか確認する習慣にもなります。同時に、「夜寝る前には玄関に履きやすい靴を準備しておくと逃げやすい」「ヘルメットや防災バックは、ここにあると手に取りやすい」などの逃げる際の「知恵」がついてくるのでおすすめです。こういった日々の積み重ねが、命を守るためには大切なのです。

 この連載が、年に1度の防災の日だけではなく、日常に防災意識を取り入れることの必要性を知るきっかけとなれば、防災アドバイザーとして何よりの喜びです。

9月は、防災企画を連載中! こちらもあわせてご覧ください。

~防災のココロエ~地震に備える10のこと~ 第2回:消火器の正しい使い方、知ってる?

プロフィール

山村 武彦(やまむら・たけひこ)
山村武彦様

防災・危機管理アドバイザー、防災システム研究所所長。 1943年生まれ。1964年、新潟地震でのボランティア活動をきっかけに、防災システム研究所を設立。以来、「現場主義」を掲げ、地震や津波などの自然災害、事件・事故など250か所以上の現地調査を行う。阪神・淡路大震災(1995年)発生時には2時間後に現地入りし、救助活動、調査活動を行う。近年も東日本大震災、オクラホマ竜巻災害、フィリピン台風30号災害、ネパール地震などの現地調査を実施し、写真レポートをサイトにアップしている。実践的防災・危機管理の第一人者と言われている。現在、執筆、講演活動、マスコミ出演等を通じ、防災・危機管理意識啓発に活躍中。
http://www.bo-sai.co.jp/index.html

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